クレジットカードの残高不足を防ぐ4つのポイントと対処方法
クレジットカードを利用している方で、銀行口座の残高不足によって引落としが出来なかった経験をした方は、かなり多くいらっしゃるでしょう。
「あれ!?きちんと入金しておいたので不足するはずは無いのに・・」そう疑問に思ってしまう時は、恐らく少しだけ残高が不足していただけだったはずです。
引落としがされなかった場合、カード会社には未入金となり遅延支払となってしまうので、ご自身のクレヒスが悪くなってしまうのですよ。
今回は、残高不足によってクレジットカード利用料金が引落とされない原因や、未入金とならない対処法などを詳しく解説しましょう。
残高不足を完全に防ぐ4つの対策!返済日前日までに確実に入金する方法
クレジットカードの支払い方法は、毎月指定日に契約時に指定した銀行口座から、利用金額が自動的に引落としされます。この指定日に引落としに必要な残高が不足していれば、当然引落としされることはありません。
多くの場合、単純なうっかりミスで残高が不足してしまうケースだと思うのですが、うっかりミスも連続してしまうと、ご自身の信用に悪影響を及ぼしてしまいます。
どうすればうっかりミスを失くして、引落としがきちんと行われるかのポイントをご紹介すると同時に、残高不足を防ぐ4つの対策をご紹介していきます。
対策その1:引落とし金額を確実に確認することが重要
口座にお金を用意するに当たって、最も重要なことは「引落としされる金額を確実に把握しておくことです。
- なんとなく頭の中で、1万円あったら足りるはず!?
- リボ払いだから毎月1万円あれば足りるはず!?
- 確か今月カード使って無かったはず!?
上記のように、必要な残高を確実で無く想定で用意している場合は、残高不足が生じてしまう可能性が、かなり高くなっていますので要注意なのです。
確かにリボ払いでは毎月引落とし金額は一定なので、決まった金額が口座にあれば問題はありませんが、口座から引落としされるのはクレジットカードの利用金額だけで無い場合もあります。
もしも、ショッピングとは別にキャッシングを利用していた場合は、支払いは2重となりますので、ショッピングのリボ払い+キャッシングのリボ払いの金額が必要になるので、高い確率で残高不足を引き起こしてしまいますよ。
他の引落とし金額も考慮していないと、残高不足に陥ってしまうのです。
- クレジットカードを利用した金額は、利用明細を確実にチェックする
- 利用金額が確定後にお知らせされる請求金額が絶対に確認する
- 同じ口座から引落としされる他物件も、確実にチェックしておく
引落とし日前に、先ずは上記のことを実行しておきましょう。
対策その2:カード会社のメールサービスを必ず利用する
最近では多様な観点から、紙ベースでの利用明細の送付や、請求書の送付はWEBでの確認に変わってきていますよね。各社のメールサービスも充実してきて、返済日の3日前には引落とし金額と引落とし日をお知らせしてくれます。
各カード会社で内容は異なってきますが、引落とし金額と引落とし日をお知らせしてくれると言った、基本的な機能は変わりませんから、必ずこのサービスを利用するようにしてくださいね。
カード会社 | メール配信時期 | お知らせメール内容 |
---|---|---|
三井住友カード | 約2週間前 | ・次回支払金額が確定 ・支払金額と引落とし日がメールで 配信される ・メールからWEB明細ページに ログイン出来る ・Vpassへの会員登録が必要 |
JCB | 振替月の前月 25日前後 |
・利用明細が確定 ・最新の利用明細が登録された 内容のみ配信 ・MyJCBにログインして確認 ・MyJCB会員登録とメール配信 希望設定が必要 |
ライフカード | 引落とし日3日前 | ・カード利用代金と引落とし日 を記載 ・明細以外はWEBサイトへの ログイン不要 ・利用代金は別途E-mail送付 サービスを利用 ・LIFE-WEBDeskへの 登録が必要 |
上記は、代表的なカードのメールサービスを紹介した表で、各社とも利用金額と引落とし日をメールで知らせてくれます。
ただ、メールで支払い金額が判るのは上記では「ライフカード」のみとなっていて、他の2社はお知らせのメールは届きますが、内容はWEBサイトにログインして初めて確認することが出来るので、注意が必要ですね。
ライフカードの場合は、次のような内容のメールが届きますので、メールを読むだけで引落とし金額と引落とし日が判るので便利ですよ。
ライフカードホームページにある「支払日お知らせメールサービスのメールサンプル」に、紹介されているメール内容です。
対策その3:各カード会社のWEB会員サイトに必ず登録
便利なサービスなのですが、注意すべき点は各社ともWEBサービスの会員登録が必要なことで、会員登録されないとメールの配信もされません。
先の表の赤字部分に記載してある、各カード会社の会員サイトには必ず登録して、メールサービスを利用するようにすれば、うっかりミスを防ぐことが出来るはずです。
- 支払うべき利用金額がきちんと把握出来る
- 引落とし日が何日になっているのか、改めて確認出来る
- 支払日3日前に再度メールで教えてくれるので、再確認出来る
重要なことは、会員登録しないと利用できない点と、先のライフカードのようにメールだけでは、金額が判らないので、必ず会員サイトにログインする必要があると言うことです。
- メールから会員サイトに必ずログインして確認する
- 後で、とほっておくとうっかりミスに繋がるので要注意
きちんとメール確認して、会員サイトへログインし情報を確認することが重要なのですよ。
対策その4:支払いが厳しい時・後から分割を活用
クレジットカードには、後から支払い方法を変更できるサービスが用意されています。1回払いで決済しても後から分割払いやリボ払いに支払い方法を変更できるのです。
方法も簡単で、カード会社に電話連絡もしくは会員専用のWEBサイトから簡単に変更できますよ。支払いが厳しいと予測できる場合は、支払い方法を変更するのも残高不足に陥らない方法の1つですね。
注意点として、割賦取引利用可能枠を超える場合、後から分割払いに変更することができません。
割賦取引利用可能枠とは、2回払いや分割払い、リボ払いなど割賦払いに該当する支払い方法が利用できる限度額のことです。
限度額の範囲内であっても、割賦取引利用可能枠の範囲内でないと後から分割払いに対応できない為、その点も注意が必要ですね。
更に、期日内でないと後から支払い方法を変更できませんので、支払い方法が変更可能な日付を事前に確認しておいた方がいいですね。
支払日を2択できる三井住友カードで残高不足対策
三井住友VISAクラシックカードは、支払日を10日か26日のどちらか2択で選べる事ができます。一般的なクレジットカードの支払日は一択ですが、三井住友カードは2択で支払日を選べますから、お給料日の都合で選ぶ事もできますね。
お給料日に合わせた支払日を選択するのも、残高不足に陥らない為の対策の一つになります。三井住友カードは、実店舗での買い物でもポイントアップやキャッシュバックなどが適用されるお得なポイントモールサービスも魅力的ですよ。
また、安い年会費でステータスが高いクレジットカードを持てる点も大きな魅力と言えるでしょう。
内容 | カード詳細 |
---|---|
年会費 | 税抜1,250円(税抜) WEB明細利用で税抜750円 |
特徴 | 海外旅行傷害保険利用付帯 ポイントモールUP活用でリアル店舗での買い物でもポイントアップ |
毎月支払金額が一定のリボ払い専用カードJCB CARD R
毎月の支払金額が一定となるリボ払い専用のクレジットカードを上手く利用する事も、残高不足を未然に防ぐ有効な手段の1つです。
リボ払い専用のクレジットカードを利用するなら、2018年9月に新登場したJCB CARD Rが一押しですね。
このカードは年会費が無料な上に、リボ払いを利用する方の為にサービスを拡大させたカードで、リボ手数料が発生する月は2%もの高還元カードとなります。
リボ払い手数料が発生していない月でも1%と高還元、セブンイレブンやAmazonなどのパートナーショップでは更なる高還元となるカードなのです。
勿論、都合に合わせて繰り上げ返済もできますし、JCB CARD Rはショッピング保険や、海外旅行保険などの付帯保険も充実していますよ。
その他にも年会費無料とは思えないほど旅行関連優待が充実していて、世界各国のたびらば提携店舗を優待価格で利用できますから、お得に海外旅行を楽しめるカードでもありますよ。
基本還元率も高い為、リボ払いを利用したい方には大変お得なクレジットカードです。
カード内容 | カード詳細 |
---|---|
年会費 | 永年無料 |
特徴 |
・リボ払い専用カード ・支払い方法もゆとりコースと標準コースを選べる ・繰り上げ返済も可能 ・海外旅行保険最高2000万円 ・リボ払い手数料発生月は還元率2% ・基本還元率1% |
ですが、ほとんどのカード会社でWEB会員に登録することが条件となっていますので、面倒だと思わないできちんと登録して利用するようにしましょう。
引落としされないと未決済に!?カード会社から連絡がある
返済日に残高不足で口座から引落としされなかった場合、カード会社では未決済となるので必ずクレジットカード会社から連絡があります。
カード会社によって異なりますが、当日にメールでお知らせが届いたり、翌日に電話連絡があったり様々です。
クレジットカード会社からの連絡で、残高不足を初めて知る!?
悪意の無い未決済の多くが、クレジットカード会社からの連絡で、初めて残高不足だったことに気づくと思います。ここでの悪意とは「今月の返済は無理だから、返済するのは止めよう」と、判っていて未決済にすることを指しています。
とは言っても、悪意があっても、うっかりミスでも「未決済となった事実」は、カード会社としては同じことなので、本当にうっかりミスは防がないといけないのですよ。
- コンビニなどで支払うことの出来る振込用紙が送付される
- 遅延損害金が加算された請求金額が記載されている
- 振込用紙が有効な支払期限が記載されている
- 2回目の引落とし日が設定されている場合は、電話連絡の場合もある
残高不足の場合は、未決済となり上記のような支払い方法になるケースがほとんどです。
カード会社によっては、2回目の引落とし日が用意されている場合もありますので、この時は電話連絡だけになるケースもありますね。
記載されている請求金額は遅延損害金が加算されているので、通常の支払金額よりも多くなっていますが、支払期日は、きちんと守って早めに返済してしまいましょう。
「グレースピリオド」の設定がある場合、遅延損害金は不要です
クレジットカード会社によれば、指定した引き落とし日にお金が引落とせなかった時、2回目の口座引落とし日というものを設定していて、この日までに入金すれば遅延損害金は加算されないシステムがあります。
このように1回目の引落しで未決済だった場合、2回目の引落し日が指定されていて、最終決済までの猶予期間があることを「グレースピリオド」と呼ばれています。
ですが、クレジットカード会社の中で、グレースピリオドの設定がある会社はごく少数です。ほとんどのカード会社で、支払日の翌日から遅延損害金の加算がはじまりますので、あまりあてにしない方が良いですね。
返済が遅れると気になる!?遅延損害金の計算方法!
先ほどから良く出てきている遅延損害金とは、返済が遅れた分の損害金、簡単に言えば「ペナルティの金額」のことです。
遅延損害金のシステムとしては、クレジットカードの場合、遅延損害金の年率は14.6%が上限ですから、それを、入金日までの日割り計算で算出し、支払金額に上乗せします。
例えば1万円を、一括払いを選んだ時、残高不足で10日の入金遅延があったとしましょう。
ですが、これはあくまで一例に過ぎませんので、もっと元金が大きくなると、さらに遅延損害金が膨らむことになりますので要注意ですよ。
それにクレジットカードを利用したキャッシングの遅延損害金は、26.28%と全然異なりますので、勘違いしないようにしてくださいね。
指定の支払日に引落としがされなかった場合、振込用紙が郵送されるようですが、その振込さえも期日が過ぎた場合はどうすれば良いのでしょう!?
参考までに答えておくと、振込期日が過ぎた振込用紙でも支払いをすることは可能ですが、その場合、さらに延滞損害金を別途請求されることとなりますが、あくまでも約束したことは守ってくださいね。
遅延が度重なるとカード停止!?クレヒスが悪化したのが原因!
1回だけの入金忘れは、うっかりしていたなどで誰でも起こりうることですが、何度も「うっかり」は通用しませんので、あまりに遅延が度重なったり、延滞をしてしまうとカードの利用停止通知が届きますよ!
クレジットカードの停止通知が届いたと言うことは、その時点で既にブラックリストに載っていることとなりますので、人生の中でとても困った状況に陥っているのです。
1つのカードが利用停止になれば、全てのカードが利用停止に!
クレジットヒストリーのことを通称「クレヒス」と呼ばれていて、個人情報信用機関に登録されている、クレジットの利用状況のことを指していて、クレジットカードを何枚持っているのか、遅延したのはいつ、借り入れの総額は、など全てのクレジット情報が登録されているのです!
クレジットカードを申込んで審査を行なう際も、このクレヒスを参考に審査が行なわれていて、遅延情報もクレヒスには登録され、全てのクレジットカード会社を始め、全ての金融機関がクレヒスを参考に審査をしているのです。
- 遅延が多ければ、少し危ない状況だ!と判断される
- 延滞になると、これ以上のカード利用は危険と判断される
- クレジットカード利用停止は、クレヒスに「異動」と記載される
- 異動と記載があれば、カード会社を含む全ての金融機関が貸出を中止する
- 異動が記載された時点で、ブラックリストに載ることになる
延滞になってしまうと、上記のような状況になってしまいますので、利用している全てのクレジットカードが利用停止されることになってしまうのです。
カード停止になると、ブラックリストに載ってしまう!?
先の続きですが、クレヒスに異動と記載されると、ブラックリストに載ったことになります。現実にはブラックリストと言う物は存在せず、クレヒスに異動と記載されることを一般的にブラックリストに載ると言っているのです。
この支払記録は、クレジットカード会社の加盟する「個人信用情報機関」に保存されます。その期間は5年~7年となっていて、この間は次のような状況になってしまいます。
- 利用している全てのクレジットカードは利用停止される
- 最悪の場合は、残金を一括で支払わなければならない
- 長期間、自動車ローンや住宅ローンを組むことは出来ない
クレジットカードの支払いは、引落とし期日までに用意しておくことが基本であり、それが出来ないと、支払能力が低いと判断され、将来のクレジットにも影響が出てきます!
たった1回の遅延でも、記録に残っていると審査に引っかかることがあるほど、金融の世界はシビアなので、最初に約束した返済は、きちんと守ることが重要なのです!
ブラックリストに載るばかりか、裁判所からの命令で、残金を一括請求されますから、とても困る状況に陥ってしまいますよ。
裏ワザかも!?残高がマイナスでも「当座貸越」で返済可能
どうしても入金が間に合わないという方は、預金残高がマイナスになっても「当座貸越」を利用することで、引き落とし不能を回避することが出来ます。
「預金残高がマイナスってどういうこと?」と、思われるでしょうが、実は、定期預金をして当座貸越を利用するようにしておけば、普通預金から引落とされる不足分が、定期預金から補充されるのです。
当座貸越を利用!普通預金に臨時入金されるので不足しない
正確には、普通預金のマイナス分を、定期預金から持ってきてゼロにする、という当座貸越と呼ばれる仕組みを利用するだけです。
当座貸越は定期預金の90%までが普通預金として利用出来るので、仮に10万円を定期預金にしていれば、普通預金が0円になっても定期預金から9万円までは、普通預金で利用出来る仕組みになっているのです!
単なる残高不足なら、この方法で対応可能ですが全く支払額が不足している場合は当座貸越を利用しても無理かも知れませんね。
- 万一の「うっかりミス」を防ぐ方法として、当座貸越は有効な手段
- 10万円の定期預金をしていれば、9万円まで臨時で補填してくれる
返済用の口座は出来るだけ1つに統一!複数あると残高不足に
返済用の口座を、複数の銀行に設定している方もいらっしゃると思いますが、返済用の口座は出来るだけ1つにまとめてしまうことをお薦めします!
良くあるのは、電気代や水道代など公共料金の支払いと、クレジットカードの支払いの口座を別々に設定しているケースですね。
- 電気代や水道代など公共料金の支払いは、ゆうちょ銀行
- クレジットカードの返済はA銀行
- 給料の振込先はB銀行
このような設定の場合は、給料の振込口座からお金を移動させないとなりませんから、とても面倒な手続きが必要になり、かなりの確実で残高不足を引き起こしてしまうでしょう。
お薦めするパターンは、次のパターンがベストですね。
- 公共料金の支払いはクレジットカードから支払うようにする
- クレジットカードの引落とし口座を、給料の振込口座に変更する
このように変更することで、残高不足を無くすことが出来るはずです。併せて先ほどの当座貸越も利用するようにすれば、余程のことが無い限り残高不足は解消されることとなりますよ。
イザと言う時に備えて、お金に余裕のある時に定期預金をしておくのも、残高不足を解消する良い手段だと思いますよ。
入金忘れを無くして「クレヒス」の良い実績を作ろう
ベストな方法は、先に説明した支払口座を1つにまとめる方法で、お金に余裕のある時は、出来るだけ定期預金をしておけば、当座貸越で不足分をカバーすることも出来ます。
いずれにしても、記事内で説明した、メールサービスなどを活用して支払い金額と支払日は確実に把握しておくようにしてくださいね。
ご自分のクレヒスと将来を守る為にも、利用料金の遅延や延滞は無いようにしましょうね。





