クレジットカードの支払いが便利!「フレックス払い」を解説
クレジットカードの支払方法は、リボルビング払いと分割払いが一般的ですよね。では、最近多くの方に使われているフレックス払いはご存知ですか?
フレックス払いはお得な支払方法だと言われていますが、どのようにお得なのかわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、フレックス払いの特徴や魅力をご紹介します。リボ払いとの違いも解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
フレックス払いとは?自由度の高い返済方法
フレックス払いは、毎月の返済額を自由に設定でき、支払いタイミングも自分で選べる、自由度の高いクレジットカードの返済方法です。
一般的にクレジットカードの返済は、毎月金額も支払い日も決まっていますよね。
しかしフレックス払いなら、最低支払金額さえ下回らなければ自由に返済額も支払い日も決めることができるのです。
ここで、フレックス払いの歴史を少し振り返ります。
フレックス払いの元祖!JCB「Arubara」カード
日本でフレックス払いのシステムを、最初にクレジットカード市場へ送り込んだのはJCBでした。今から10年以上前の2001年に誕生した「JCB Arubaraカード」が、現在のフレックス払いの元祖だと言われています。
- 自由な金額設定が出来るリボ払い方式
- 銀行引落しだけで無く、コンビニ支払OK!
- フリーターでも発行可能
- ポイント獲得が2倍
このような特典で、発売から一瞬でブームを起こしました。「Arubara」とは「あるとき払い」をもじった造語で、正にカードの支払方法そのものをネーミングしていたのですね。
ところが、2006年の貸金業法改正に伴う段階的施行によって、手数料の変更や他社との競合もあり2007年に発行停止となりました。
現在はその後継カードとして、JCBからリボ払い専用カード「JCB EIT」が発行されています。
現代のフレックス払いのシステムとは!?
フレックス払いの特徴は、元祖である「Arubara」から引き継がれています。フレックス払いの特徴である「支払金額を自由に設定可能」というシステムは健在であり、通常のリボ払いよりも返済時の自由度は高いです。
一般的にフレックス払いは、次のルールに基づいています。
フレックス払いのルール
- 最低支払金額を設定できる
- 設定金額内までは一括払いになる
- 設定金額を超えた分は、超過分のみ翌月以降のリボ払いになる
- 設定金額はいつでも変更可能できる
- 設定金額内なら、手数料は無料になる
- 余裕のある月は、設定金額に好きな金額を上乗せできる
上記の点が通常のリボ払いとは異なるところで、設定金額内であれば1回払いと見なされて手数料はかかりません。また、設定額を超えた分は翌月からリボ払いになるので、支払いが楽になります。
余裕のある月は上乗せして返済が可能なので、通常のリボ払いのようにいつまでも返済が終わらないリスクを防ぐこともできるのです。
フレックス払いを分かりやすく設定金額5,000円でシュミレーション!
フレックス払いをもっと分かりやすく、具体的にシュミレーションしてみましょう。最低支払金額を5,000円に設定した場合でご説明します。
- 1月に5,000円の鞄を購入
- 2月の支払は5,000円のみ、設定金額内なので手数料無料
- 3月に20,000円のバックを購入
- 4月の支払は、設定金額の5,000円で手数料は無料 残金15,000円は5月に繰越
- 5月の支払は、リボ払い設定の5,000円+手数料 残金10,000円は6月に繰越
- 6月の支払は余裕があったので、10,000円+手数料を全額返済
最初に設定した最低支払金額内であれば手数料が無料なところや、好きな時に全額返済してもOKなところが魅力的ですよね。
リボ払いとフレックス払いの違いとは?
フレックス払いはよく似た支払い方法であるリボ払いと混同されがちなので、明確に違いを説明しておきましょう。リボ払いとフレックス払いについて、次の表を確認してください。
リボ払いとフレックス払いの比較表
項目 | リボ払い | フレックス払い |
---|---|---|
設定金額 | 最低支払い金額以上であれば自由に決められる | 最低支払い金額以上であれば自由に決められる |
支払い金額 | 毎月固定 | 最低支払い金額以上なら上限なし |
利用額が設定金額を超えた場合 | 翌月以降にリボ払いで支払う | 翌月以降にリボ払いで支払う |
支払い回数 | 原則毎月1回 | 毎月1回以上可能 |
支払い方法 | 原則銀行引き落とし | 銀行引き落とし・コンビニ・ATMなど |
リボ払い手数料 | 毎月の支払いで発生する | 1回目の支払いは一括払い扱いになるので発生しない |
このように、フレックス払いはリボ払いに比べて柔軟に返済していくことができます。全く違う性質を持つ支払い方法というわけではなく、「フレックス払いはリボ払いの上位互換」と考えればOKです。
また「フレックス払い」という言葉は総称に過ぎず、クレジットカード会社によってそれぞれサービス名があります。次の項目では「フレックス払い」ができるサービスをご紹介していきましょう。
リボ払いについては、次の記事で詳しく紹介しています。気になる方はぜひ参考にしてくださいね。

フレックス払いができる、クレジットカード会社固有のサービスを紹介
ここまでフレックス払いについてご紹介してきましたが、「フレックス払い」はあくまで総省で、各クレジットカード会社ごとにサービス名があります。ここで紹介するのは、次のサービスです。
- 三菱UFJニコスの「楽Pay(らくぺい)」
- JCBカードの「スマリボ」
- 三井住友VISAカードの「マイ・ベイすリボ」
それぞれ非常に便利なサービスなので、フレックス払いを検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
三菱UFJニコスの「楽Pay」(らくぺい)
三菱UFJニコスのカードには、「楽Pay」(らくぺい)という支払いサービスがあります。支払いシステムは、ここまで紹介したフレックス払いと同様。最低指定額は、次の4段階に分かれています。
利用残高 | 最低支払い金額 |
---|---|
20万円以下 | 5,000円 |
20万円超50万円以下 | 10,000円 |
50万円超100万円以下 | 20,000円 |
100万円超 | 30,000円 |
「楽Pay」の最低支払い金額は5,000円からスタートし、利用残高が増えるに従って最低支払額もアップしていくシステムです。
楽Payに登録すれば年会費半額でコスパ最強!MUFGカード ゴールド
楽Payを登録する事により年会費が半額になり、格安で利用できるのがMUFGカード ゴールドです。元々の2,095円(税込)なので、年間1,000円以下でゴールドカードを所有することができますよ。
アニバーサリー月はポイント1.5倍、格安ながら空港ラウンジが利用できるなど、コストパフォーマンスが高い1枚と言えますね。
JCBカードは「支払い名人」が「スマリボ」にリニューアル
JCBカードが提供するフレックス払いのサービスは、現在「支払い名人」というサービスです。
しかし支払い名人は2019年4月15日に終了し、「スマリボ」というサービスにリニューアルされました。支払い名人とスマリボの違いは、次のとおりです。
支払い名人とスマリボの違い
変更点 | 支払い名人 | スマリボ |
---|---|---|
支払い金額 | 最低支払い金額以上なら、自由に決められる | 利用額に応じて支払い金額が変わる |
リボ払い手数料 | 初回支払い時は無料 | 初回支払い時から発生 |
カードの年会費 | 優遇無し | キャッシュバック制度あり |
ポイント | 優遇無し | OkiDokiポイントが2倍 |
このように、「スマリボ」はフレックス払いという特性が薄れてしまう代わりに、年会費のキャッシュバックやポイント優遇が付帯されます。
支払い金額は、次の2つから自分に合ったコースを選択。コースによって、支払い金額が大幅に変わります。
標準コース
利用残高 | 毎月の支払い金額 |
---|---|
10万円以下 | 10,000円 |
10万円超20万円以下 | 20,000円 |
20万円超30万円以下 | 30,000円 |
※以降、利用残高10万円ごとに10,000円加算
ゆとりコース
利用残高 | 毎月の支払い金額 |
---|---|
10万円以下 | 5,000円 |
10万円超50万円以下 | 10,000円 |
50万円超100万円以下 | 15,000円 |
100万円超 | 20,000円 |
※以降、利用残高10万円ごとに10,000円加算
ゆとりコースは、その名の通り毎月の返済額にはゆとりがあります。しかし、その分長期返済になりリボ払い手数料も激増してしまうので、利用の際は慎重に検討しましょう。
年会費のキャッシュバック、一般は1,350円、ゴールドは5,000円
JCB一般カードとJCBゴールドは、次の条件を満たすことでキャッシュバックを受けられます。
- スマリボに登録する
- スマリボで年1回以上ショッピング利用する
上記条件をどちらも満たすことで、JCB一般カードは1,350円、JCBゴールドは5,000円がキャッシュバックされますよ。
OkiDokiポイントは2倍に
次の条件を満たすことで、OkiDokiポイントは2倍になります。
- スマリボに登録する
- 毎月支払い日に「ショッピングリボ払い手数料」の支払いがある
毎月20日に付与されるポイントが算出され、上記条件を満たしていれば獲得ポイントが2倍になるのです。
JCBカードは旅行関連優待が大変充実しているクレジットカードで、「たびらば」優待を活用すれば世界中のショップやレストランを優待価格で楽しめます。
また、最短当日発行翌日届けのサービスも利用頂けますので、お急ぎの方や旅行好きの方におすすめのクレジットカードですね。
三井住友カードは「マイ・ペイすリボ」
VISAカードで有名な三井住友カードでは、「マイ・ペイすリボ」というサービスが提供されています。最低支払い金額は「定率コース」を選ぶと3,000円からと、他社より低い設定です。
- 手数料は年15%
- 最低支払い金額が5千円以上10,000円単位で設定可能
- 「定率コース」で利用残高10万円以下の場合は3,000円からOK
- WEB会員サイトからいつでも変更が可能
また、「マイ・ペイすリボ」に登録して年1回以上のリボ払い手数料のお支払いで年会費が無料になる特典がありますよ。(2021年2月分の支払いから適用)
カードの種類 | 優遇内容 |
---|---|
三井住友カード バーチャルカード |
無料 |
ゴールドカード プライムゴールドカード ヤングゴールドカード エグゼクティブカード |
半額 |
※一部の提携カードにも割引制度あり
お得なフレックス払いを利用できるだけでなく、年会費の優遇もあるのは嬉しいですね。三井住友カードはリーズナブルな年会費でステータスカードを持ちたい方におすすめのクレジットカードですよ。
コンビニでポイントが5倍獲得できたり、ココイコサービスで実店舗での買い物でもキャッシュバック等の特典が受けられるなど、お買い物をお得に楽しめるカードでもあります。
トータルバランスが優れたスペックのクレジットカードをご希望の方は、是非チェックしてみてくださいね。
フレックス払いのメリット・デメリットを解説
フレックス払いはメリットが多く、便利で使い勝手のいい支払い方法です。しかし同時にデメリットもあります。どちらも解説していくので、確認してくださいね。
フレックス払いのメリットは、返済額を自由に変更できること
フレックス払いは、次の例のように支払い金額を自由に変更できます。
- お財布に余裕の無い場合は、5,000円の支払い
- お財布に少し余裕がある時は、8,000円の支払い
- お財布に十分余裕のある時は、2万円の支払い
支払額を1,000円単位で選べるのは、大きなメリットですね。お金の余裕ができた時に、コンビニや銀行ATMから全額返済もできます。「つい他に使ってしまった」という、支払いのタイムラグで起きる無駄使いを防げるのは嬉しいですよね。
フレックス払いのデメリットは、返済期間と返済額が上がること
フレックス払いはリボ払いと同じで、次のようなデメリットがあります。
- 利息が高い(基本的に年15%)
- 完済時期がわかりにくい
- 支払い期間が長くなるほど利息も増えていく
毎月の支払い金額を抑える分、返済期間や返済額が大幅に増えてしまう可能性もあるのです。
デメリットをしっかり理解し、メリットを生かせるような使い方ができるといいですね。
カード会社にてシステムが異なる!自分に合った会社を選ぶこと
各クレジットカード会社ごとに、最低支払い金額の設定や返済のシステムは異なります。クレジットカードを選ぶ時にシステムの内容を確認して、自分に最も合った返済方法のあるカード会社が発行するクレジットカードに申込むことが大切ですよ。
カードが届いてからでは遅いので、最初に返済システムを確認してから申し込むようにしましょう。
余裕のある時には多く支払うことができ、余裕の無い時は最低額のみ支払っておけば良いのでとても便利な支払い方法ですよ。
フレックス払いの体験談を公開
ここで、フレックス払いを体験したことがある方々の声を、インタビュー形式でご紹介します。
ボーナス前にフレックス払いを利用して、金額が大きい電化製品を購入したのですが、ボーナスまでの2ヶ月間は最少支払い額を10,000円で抑えて、ボーナス月に残金を一括支払いしました。手数料も1回だけだったので、とてもお得に購入できたと思っています。
以前から、アパレルなどで安い服を現金購入していました。今ではフレックス払いで高額な服を購入しても、支払い金額が自由だし、余裕のある時に支払いを済ませられるので、安心して好きな服を購入出来るようになりました。
フレックス払いのキャンペーンで、当たるとは思っていなかったギフト券が当たりました。購入した商品が割引になった気分で、とても嬉しかったですよ。
このように、フレックス払いを利用した方々は便利な支払い方法だと感じているようですね!
フレックス払いを上手に使いこなそう
支払い金額を自由に変更でき、支払いを増額することもできるのは大きなメリット。しかしリボ払いと同じように、長期返済になり支払い金額が増えてしまうデメリットもあるので注意してください。
また、各クレジットカード会社ごとにサービス名や内容が違うため、しっかり確認してから申し込むことが大切ですよ。
上手にフレックス払いを使いこなし、快適なショッピングライフを満喫してくださいね。





